2023/02/27

シュトゥットガルト降格の危機:伊藤やソーサ、マヴロパノスの今夏退団に迫る

 週末に行われた最下位FCシャルケ04のとの一戦において、VfBシュトゥットガルトは残留争いの大一番で痛恨の敗戦を喫することとなり、ブンデス2部降格の危機へと更に近づく結果となってしまった。それに伴い今冬にもすでに移籍の可能性が指摘されていたコンスタンティノス・マヴロパノス、伊藤洋輝、そしてボルナ・ソーサのこの夏での退団の可能性もまた高まりをみせている。

 今冬の移籍市場では3人あわせて4000万ユーロの移籍金額が提示されてた。マヴロパノスに対してはノッティンガムが2000万ユーロを、ソーサと伊藤に対してはレヴァークーゼンとヴォルフスブルクからそれぞれ1000万ユーロほどが提示されており、ただ今冬よりブンデス残留を掲げ就任したブルーノ・ラバディア監督にとって欠かすことのできない存在として、財政面でのリスクよりも競技面におけるリスクを考慮してこれに応じることはなかった。

 だがその首脳陣が期待した4バックにおける安定感を、この3選手とも応えきれない姿を多く露呈。今回のシャルケ戦でも他のシュトゥットガルトの選手たちと同様に、この3選手もまた精彩を欠いたパフォーマンスをみせている。例えばソーサは同点弾を決めるなど攻撃面ではいいところをみせたが先制点の場面でドレクスラー、さらに2失点目の場面ではザラザルに、加えてマヴロパノスもビュルターに出し抜かれて失点に絡んでおり、また伊藤については試合後ラバディア監督がビルドアップや脅威となるべきクロス、またカバーリングなどへの勇気に欠けてしまっていたと評した。

 「前半はひどいものだった。求められる一貫性に欠けていた。チームとしてよくなかったよ」と特に精力性について指摘した指揮官。「ロングボールの多用やセカンドボールなど、シャルケがみせていた戦いは我々の想定する範囲のものだった。だが我々は前線でボールを持つ選手に対して、あまりにもプレッシャーをかけておらず、安易に失点を許してしまった。自ら行動していくのではなく、ただ反応していくだけで、それはあまりにも安易だよ」その結果、シュトゥットガルトはまたしても苦しい残留争いの最中にさらに身を置く結果となっている。

ソーサが出場停止、伊藤とナーティが候補

 なお次節のバイエルン戦ではソーサが、累積警告によって出場停止に。そこで対応を余儀なくされるラバディア監督だが、候補となるのは伊藤洋輝とニコラス・ナーティということになるだろう。準備期間中にもこの役割でプレーし結果もみせていた後者だが、ただ王者との対戦ということで攻撃的なオプションよりもむしろ、守備的な伊藤洋輝の方が可能性は高いだろう。これまでCBの左側として継続してプレーしており体調面にも問題はない。左サイドバックでの経験値もあることから、今回のザガドゥとの早期交代からここで奮起を示したいところだ。

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