2023/07/30

グラードバッハ:福田師王が得点で、板倉滉がリベロとボランチで存在感を示す

©︎IMAGO/Ulrich Wagner

 強い雨が降り頻る中で土曜日の午後、ボルシア・メンヒェングラードバッハは前後半30分ずつを2試合、1860ミュンヘンとVfBシュトゥットガルトとのテストマッチをとり行った。まず最初の試合となった1860ミュンヘン戦では、ブンデス3部を相手にして予想通り、まずはグラードバッハが貫禄をみせ開始早々、GKのミスを誘い相手PA内でボールを手にしたグラント・レオン・ラノスがあっさりと先制。ただ若手主体で臨んだ今回の1860ミュンヘン戦では、それからは均衡した流れとなっていき、コーナーキックからマンフレッド・シュタルケに同点弾を許す。だがそこで再びリードを奪ったのは、やはりグラードバッハだった。

 その起点となったのが先制点を決めたラノスの飛び出しで、そこからこの試合唯一のベテラン選手パトリック・ヘルマンにボールが渡ると、それをダイレクトで福田師王に繋げる見事なコンビネーションブレーをみせ、最後はフリーとなった福田がそのままゴール。それでも果敢に1860はテクニカルなサッカーでグラードバッハ陣内に押し込む場面をみせるも、後半からキアロディアに代わって3バックの中央に入った板倉滉が、チームに落ち着きと背後からのビルドアップをもたらしていく。ただGKニコラのミス(ギリギリのところでケンパーがクリア)や終了間際のCKからのヘディングで、あわや同点という場面こそあったが、最終的にグラードバッハは2−1で勝利を収めた。

 2戦目となったVfBシュトゥットガルト戦では、相手ボランチに遠藤航が、そしてグラードバッハのボランチにも板倉滉が入る布陣で対峙。基本的には経験ある選手たちが主体となる中、板倉をスライドしたセンターバックには18歳のキアルディオラが再び先発し、20歳のジョー・スカリーとなった理由は、中盤でノイハウスやクラマーが負傷欠場、さらにCBでもフリードリヒが胃腸炎で移籍が近づいているニコ・エルヴェディも欠場したためであり、グラードバッハでは今夏加入のオノラ、シュトゥットガルトでは先日バイエルンから加入したアレクサンダー・ニューベルが先発メンバーに名を連ねた。ただニューベルにとってはほろ苦いデビュー戦に・・・。

 この試合で主役を演じたのはグラードバッハのナタン・エングムとトマーシュ・チュワンチャーラで、二人の若武者は自慢のスピードを活かしてこの試合の5得点を挙げる大活躍を披露。先制点の場面ではエングムが自慢のスピードでビルドアップ中のクリントン・モラからボールを奪い先制。2点目では右サイドからオノラがゴール前にグラウンダーで折り返したところ、トップスピードで相手DFを振り切ったチュワンチャーラが追加点。後半立ち上がりからはシュトゥットガルトも攻勢に出るも、またもエングムとチュワンチャーラが開始から10分以内に立て続けに3得点。若手の躍動でセオアネ新体制は2勝を飾りミニトーナメント優勝を連勝で果たしている。

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