2023/08/18

シュトゥットガルトのLEGENDO、遠藤航がリヴァプール移籍

©︎IMAGO/Sven Simon

 今回はチェルシーFCからの横槍を入れられることはなく、リヴァプールFCはVfBシュトゥットガルトから遠藤航を獲得した。この夏は中盤の補強を目指しモイセス・カイセド、そしてロメオ・ラヴィアを狙うもともにスタンフォードブリッジでのプレーを選択。そして最終的にはチェルシーがカイセド(1億1600万ユーロ)に投じた金額のおよそ6分の1、ラヴィアの投じた金額の3分の1(6200万ユーロ)ほどの移籍金額によって、2000万ユーロほどで30歳の日本代表MFを迎え入れている。ただこの移籍金額を別の見方をするならば、リヴァプールにとっては決して希望していたような補強ではないのかもしれない。ただそれでも背番号3を譲り受けたファビーニョや元主将ヘンダーソンをはじめ、ケイタやオックスレイド=チェンバレン、アルトゥールやミルナーらが移籍し、アレクシス・マックアリスターのみの補強にとどまっている現状を踏まえれば、攻撃的なドミニク・ソボスライも加わったとはいえ、守備的MFとして完成された遠藤に出番が訪れる状況は十分に考えられるだろう。

 一方で契約最終年度に入っていた財政難のシュトゥットガルトにおいて、特にクラブの功労者であるベテラン選手の夢を邪魔だてすることはしたくはないという気持ちも、今回のブンデス開幕直前での移籍を後押しさせた。一昨季最終節ではブンデス残留を土壇場で決め、『LEGENDO』の愛称で親しまれた主将についてヴォールゲムートSDは「チームを代表する選手を失った。我々はこれからもずっとチームの中心であってもらいたく代理人との交渉に長く臨んできた。今回移籍に応じたのは財政面だけが理由ではない。このような素晴らしい人間性をもった選手とどう向き合うか。リヴァプールからのオファーはそれを突きつけるものであり、彼はプレミアでプレーするという夢を叶えたいと直談判していたんだよ。今後の彼と彼の幸せを祈るとともに、これまでの貢献に感謝の気持ちを伝えたい」とコメント。一方の遠藤は「キャプテンとしてこのチームを率いられたことを光栄に思います。シュトゥットガルトのファンと過ごした時間は決して忘れません。家族と僕はずっとシュトゥットガルトを心に刻み続けます」と語った。

Premierleague Premierleagueの最新ニュース