遅咲きの大輪：セール・ギラシがハットトリックで１３得点！暫定首位浮上に貢献

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　開幕から５試合で１０得点と二桁の大台に乗せるなど、一役ドイツサッカー界における時の人となった、セール・ギラシ。だがロベルト・レヴァンドフスキが築いたシーズン４１得点記録と同じペースで積み重ねる２７歳であったが、ただ記録保持者がバイエルンの選手であったのに対して、ギラシは数ヶ月前まで２部降格の危機に直面していたクラブ。当然ながらそのペースでの得点は非現実的で、実際にその後の１．ＦＣケルン戦では今季公式戦初の無得点を記録。さらに続く今週末のVfLヴォルフスブルク戦においても、開始から１時間ほどが経過するまで、パッとする場面もみせられずにいた。特にそれまで相手ＣＢセドリック・ツィズガーにほぼ完璧に押さえ込まれていたことが主な要因なのだが、しかしながらそのツィズガーがギラシにＰＡ内でファウル。それがＶＡＲ介入で改めて確認されると、ギラシはそれを冷静にゴールネットへと決めてみせた。

　実際のところこの試合でシュトゥットガルトは、ヴォルフスブルクを相手に試合を優位に進めた時間帯は、ここからの１５分間以外にはなかったとも振り返られるだろう。だがそのわずか１５分間の間にギラシはさら、７８分、そして８３分と、残酷なほどヴォルフスブルクのゴールネットを揺らし続けていく。「いかにヴォルフスブルク戦が難しいものか。それをよくわかっているからこそ、本当に誇らしさを感じるものだよね」と、３−１での勝利後にセバスチャン・ヘーネス監督はコメント。今夏より就任した若き指揮官は、ヴォールゲムートＳＤらと共にチーム再建はかると共に、ギラシ残留も相まってチーム改革に成功。この試合は途中から３−４−１−２システムに修正し、ヴォルフスブルクを攻略するなど非常に成熟した戦いぶりが印象的で、その飛躍の象徴こそ「ピッチの内外で」２７歳のギニア代表ＦＷだ。そして遅咲きのストライカーは「決してこの成功にも浮き足立つことなく、引き続きチームのために貢献していく」と指揮官は更なる飛躍に期待した。