2023/08/01

エムバペの延長行使期限が経過、クロップ監督は噂を一笑。

©︎AFP via Getty Images

 今晩東京でチャンピオンズリーグのファイナリスト、インテル・ミラノとのテストマッチを行う、パリ・サンジェルマン。だがそこにはいないベストプレーヤーは、日本ツアーのメンバーから外れフランスに留まる今もなお、常にスポーツ紙の見出しを飾り続けている。特に今回のツアー不参加の最大の要因であり、そして昨晩までに行使可能となっていた1年間の契約延長オプションの見送りは、すでにケライフィ会長がこの日までに結論を求め、来夏でのフリー退団をなんとしても避けるためにも、エムバペが改めて市場に出されたことを意味するものだ。

 確かにエムバペ自身とレアルとの間では、来夏にフリーで加入することで合意済みとの報道もなされているが、ただ夏のデッドラインが近づくにつれ移籍金額の低下が生まれることになれば、この夏にもレアルに移籍する可能性は否定できない。エムバペ自身、1年間もパリのベンチに座ってそのイメージを低下させるリスクも避けたいことだろう。

 そういった背景もありエムベレについてはレンタル移籍という形で代理人であり母親のお気に入りのクラブとされるリヴァプールに加え、イギリスの通信社『PA』によればチェルシーとバルセロナも候補として浮上。ただユルゲン・クロップ監督はスカイに対して、「我々はこの件について笑顔を浮かべているよ。彼は本当にいい選手だとは思うが、財政状況からみて我々にとってまったくそぐわないものだ」と返答。「別に話の腰をおりたいというわけではないんだよ。誰かがサプライズを用意しているのかもしれないしね」と念を押しつつも、「ただ私が在籍した8年間で、そんなことは1度もまだ起こったことがないから」と言葉を続けた。

 この夏にリオネル・メッシも退団、ネイマールの去就も不透明という中で、エムバペに関わらずパリ・サンジェルマンでは、バルセロナのウスマン・デンベレ獲得に関心を抱いているところ。奇しくも同じ7月31日いっぱいをもって、契約に含まれていた5000万ユーロでの例外条項の行使期限が経過したフランス代表だが、元々から例外条項を利用しない移籍を希望しており、ドルトムントからバルサに移籍した際と比較してかなり正しい振る舞いで今回は臨んでいる模様。これから数日のうちにおそらくは決着をみることだろうが、こちらに関してはパリ・サンジェルマンにとって見通しは決して暗いものではない。

欧州移籍情報の最新ニュース