2023/08/10
キリアン・エムバペ、今季はパリSG残留を決意か

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この夏の移籍市場において最大の関心事の1つとなっているのが、果たしてキリアン・エムバペが今シーズン、どのリーグのどのクラブでプレーするかということだ。ただ少なくとも選手本人にとってはすでに、このままパリ・サンジェルマンでプレーし続けていくことが明白になっているという。これは仏紙ル・パリジャンが報じたもので、火曜日に同選手はナセル・アル・ケライフィ会長と1対1の話し合いを行い、そして改めて来夏まで残されている契約の満了を迎える意思であることを伝えたという。
だがそれこそまさにそのケライフィ会長が何週間も前から阻止したいと公言していたシナリオそのものであり、つまりエムバペはそれを現実のものにしようとしているということ。パリ・サンジェルマン側では先月末までに行使可能となっていた延長オプションを利用しない限り、今シーズンはスタンドに座らせるという脅しまで行ったものの功を奏さなかったようだ。1年後にフリートランスファーにてレアル・マドリード移籍を視野に入れていると言われるフランス代表は、おそらくそのリスクさえも受け入れる覚悟をもっているということなのだろう。
この夏に行われたジャパンツアーのメンバーからも外れ、そしてユリアン・ドレクスラーやジョルジニオ・ワイナルドゥムらと共に、グループ2に組み込まれていたエムバペは、おそらくは土曜日に開幕を迎えるリーグ・アンの初戦、FCロリアン戦でもメンバー入りすることはないだろう。この夏より就任したルイス・エンリケ監督はここまで沈黙を保っているが、周囲の雑音は日を追うごとに高まりをみせるばかりだ。
スペインのメディアではティボー・クルトワが前十字靭帯断裂により長期離脱に入ったことで、ゴールキーパーの戦力補強が最大の関心時となってしまったレアル・マドリードが、エムバペの即時獲得を控えたとの報道もなされているところ。それでは実際にエムバペはレアルのため1年間ベンチに座り続けるのか?それもまた悲願のチャンピオンズリーグ優勝を夢見るパリ・サンジェルマンにとって、おそらくは非現実的なものともいえるかもしれない。