2023/09/01
パリSGやトッテナムとのヌアマ争奪戦を2500万ユーロで制した、ベルギー昇格クラブ

©︎IMAGO/Gonzales Photo
トッテナムやアヤックス、パリ・サンジェルマンなど、欧州のトップクラブから注目を集めていたアーネスト・ヌアマ。そんな19歳の期待のウィンガーをめぐる、その争奪戦を移籍金2500万ユーロを投じて制したのは、なんとベルギー1部に昇格したばかりのRWDモレンベークだった。
確かに2500万ユーロという移籍金額も目をひくものではあるが、それでもガーナの名門サッカーアカデミー「ライト・トゥ・ドリーム」で育成され、2022年1月にデンマーク1部ノアシェランに移籍しデビュー戦でゴール。そして昨季は30試合に出場して12得点をあげ、年間最優秀選手にも選出された若き逸材であれば、それも理解できるものだろう。しかしこれからプレーする場所がベルギー1部の昇格組?実はそうではない。これからヌアマは仏1部リーグアンの強豪オリンピック・リヨンでプレーすることになる。
いったいどういうことなのか?今回リヨンは1年間のレンタルにて獲得し、そしてその契約にはモレンベークが支払った金額と同額の2500万ユーロでの買い取りオプションが付随。実は両クラブとも実業家ジョン・テクスター氏が代表を務める「イーグル・フットボール・ホールディングス」に属しているため(クリスタルパレスやブラジルのボタフォゴも)、財務状況が芳しくないリヨンへの何とも後味の悪い補強策を敢行した格好だ。
おそらくは1年後にはリヨンの財務状況の改善を見越しているとみられ、いずれにしても2500万ユーロが所属元であったノアシェランには即座に渡ることに。ちなみにこれはクラブ史上最高額での売却であり、逆にベルギーのリーグにおいても最高額での買取金額。ただしそこでプレーすることは恐らくはないだろうが・・・。