2024/01/23

手負いのバイエルンにウニオンが追い討ち?秘密兵器は”ルカク”

©︎IMAGO/Matthias Koch

バイエルン(2位)vsウニオン(15位)

 ブンデスリーガ後半戦の幕開けは、バイエルン・ミュンヘンにとって全く思惑とは異なるものとなってしまった。首位バイヤー・レバークーゼンを2位で追いかける中で、ヴェルダー・ブレーメンを相手に実に28試合ぶりとなる黒星を、今季ホーム戦初の敗戦として喫しており、とりわけ開始から70分くらいまでの低調な戦いぶりには試合後、トゥヘル監督から「自分たちが置かれている状況を本当にわかっているのか」と厳しい言葉が。特に首位レバークーゼンはここ2試合のロスタイムで合計4点と、明らかに勝負強さをみせてバイエルンとの差を広げている。「だから僕らにとってどの試合でも重要であり、もっとボールを動いて創造力を働かせチャンスを作らないと」とキミヒ。

レバークーゼンとの勝ち点差7も、1まで縮めるチャンス

 その70分付近で交代を告げられ 「当たり前のことだけど、僕は常に最後までプレーしたいと思っているし、特にリードを許している時間帯であれば尚のことだ」とく悔しさを滲ませなからも、ドイツ代表MFは、「実際にブレーメンが僕らよりも気迫をみせていたのは明らかで、本来それはいかなる状況でも決して許されない。考え直さないと。あまりに動きがみられない時間帯が多かったし、自分たちの目指すところがみえてないんじゃないか」とあくまで自己批判を展開した。ただバイエルンにとって救いとなるのは、大雪のため中止されたウニオン・ベルリンとの第13節が、さっそく明日水曜夜に開催されるという事だろう。そこで再びホームの観衆の前でいいところをみせ、また週末に先に開催されるブンデス第19節でも勝利し、夕方開催のレバークーゼンに勝ち点差1でプレッシャーをかけたいところ。トゥヘル監督の選手起用にも大いに注目だ。

トゥヘル監督「勝利を一丸となって目指す戦闘集団を」

 トーマス・トゥヘル監督は、前日の記者会見にて「自分の直感に耳を傾けるつもりだよ。監督として自分の思い描く形がピッチ上で見られなければ、まずは私は自分自身に対して疑問の目を向ける。あれほど退屈なサッカーを2日前に演じているのだ、ここから切り替えは決して容易なものなどではないよ」と説明。勝ち点差7にまで広がった首位レバークーゼンとの差など「立ち位置は十分に認識している」とし、「我々としては知識面、確信を十分にグループとして共有できるように要求し続けていき、そして全てのプレーの基礎となる情熱、貪欲さ、飢え、欲望を発揮できるようにする。そのためにはファンからの後押しも不可欠であり、闘争心あふれる様子を伝わる戦いぶりを演じ、勝利を一丸となって目指す戦闘集団をみせることだ」と選手達に要求している。

手負いのバイエルン?気負いのバイエルン?

 逆にこういった事が気負いとなって、むしろミュンヘンに遠征するウニオン・ベルリンにとっては、好都合に働く可能性もあるのだろうか?「いや、私はそれはむしろ、我々にとって不利なことだと思っているよ。バイエルンを目覚めさせてしまったのだ。それはブレーメンの後に我々がしたかったことであり、もう彼らは同じ轍は踏まないようにするだろう。絶対に」と、ウニオンのビェリツァ監督。そのためここでの勝ち点奪取のためには、必要条件として「最大限の規律、最大限のアグレッシブさ、最大限の勇気」の3つを挙げる。特にウニオンでは中盤の要であるラニ・ケディラに加え、ヨシプ・ユラノヴィッチも負傷欠場。クリストファー・トリメルが右サイドで先発出場する可能性がある。ただそういった不確定要素は、トゥヘル監督を悩ませるポイントにもなるかもしれない。

幅が広がったウニオンの秘密兵器は”ルカク”

 特にこの冬に獲得したばかりの、クリス・ベディアはまさにウニオンにとっての”秘密兵器”であり、「彼の体調面は非常に良いものがあるよ。無論まだ全てが初めてなので慣れの時間も必要だが」と指揮官。「彼の得点面に関していうならば、ロメル・ルカクにかなり似たタイプではないだろうか」と、現在はASローマに所属するベルギー代表FWの名前を指摘しつつ期待感を示した。「ただ我々のプレーへのアプローチが、そこまで大きく変わるわけではないさ。確かにウィングでもプレー可能でより、攻撃に幅をもたせてくれる存在ではあるが、それでも自分たちを見失うことなくこれから勝利を重ねていきたい」とコメント。特にこの冬には攻撃面でフォファナ、ベッカー、遠藤渓太ら攻撃陣に退団が続いており、「我々は引き続き市場に目を向けており、更なる改善につながるところがないかチェックしているよ」とも付け加えている。

【バイエルンの先発予想】ノイアー – ライマー, ウパメカノ, デ・リフト, デイヴィース – キミヒ, ゴレツカ – コマン, ムシアラ, L.サネ – ケイン

【ウニオンの先発予想】レノウ – ドゥーヒ, フォクト, ディオゴ・ライテ – トリメル, クラール, ゴセンス – トゥサール, ハベラー – ベディア, フォランド

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