2024/03/07

ライプツィヒの辛すぎるCL敗退:レアルに奮闘も疑惑の判定に泣き、来年クラブW杯出場も逃す

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 水曜夜に行われたチャンピオンズリーグ16強セカンドレグ、レアル・マドリードとのアウェイ戦でRBライプツィヒは、初戦の0−1というビハインドを取り返すべく前半から果敢に猛攻を仕掛けていき、時にレアルファンからのブーイングが巻き起こるほどの善戦ぶりを発揮するも、相次ぐチャンスをオペンダが活かしきれず(13分、16分、42分)、逆に後半でこの日ベンチスタートとなったロドリゴ投入に勢いを戻したレアル・マドリードが、後半65分にクロースからベリンガム、最後はヴィニシウスと繋げて先制。直後にオルバンがヘディングで返して猛牛軍団は再び勢いを取り戻したものの、オルバン、ポウルセン、ロスタイムではオルモの起死回生の一撃もクロスバーに阻まれて万事休す。惜しくも8強入りを逃す結果となってしまった。

 試合後にオルバンはDAZNに対して「この2試合ともに、僕らのパフォーマンスは良かったと思う。それだけに悔しいね」と吐露。ベンヤミン・ヘンリクスも同様の見解を示し、「なぜあれで先にリードを奪われるというのか。この2試合を通じてチャンスを多く手にしていたのは、むしろ僕たちであり、あの前半では本当に素晴らしいプレーができていたんだ」と悔しさを滲ませている。ただその言葉の裏には主審に対する恨み節も含まれていた事だろう。初戦ではセシュコが先制点を決めたかに思われわたがヘンリクスのオフサイドをとられ、そしてこの試合も0−0で迎えた前半54分に、オルバンに対して背後から激しくチャージ、足を蹴った 上に、起き上がったオルバンに更に「明らかに首元を手で押さえられた」愚行を行なったにも関わらず、主審から出されたのは警告のみだったのだ。

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ヘンリクスとオルバン、2試合とも主審の判定に恨み節も「自分たちも悪い」

 「逆の場合に自分たちが退場処分を受けていたなら、その時にはどう思うだろうか?初戦のときからそういう印象を受けていたし、あの先制点が認められなかった場面なんかもそう。そしてそれ以前のマンチェスター・シティ戦でもそうだったよね」そしてその10分後に得点を決めたのは、その愚行を働き「本来はピッチにいることが許されないはずの」ヴィニシウスだったのである。オルバンもヘンリクスも敗因を主審にまでは求めなかったが、改めてオルバンは「この2試合ともに主審は、決して僕らに有利ではなかったといえる。そして僕らの方がより多くの得点チャンスを手にしていた。ただあの失点の場面では、外側を予想していたら中が空いてしまい、そこは彼もワールドクラスの選手だからね」と総括。ヘンリクスも「そもそもあれだけ得点チャンスを逃す事自体、許されるものでもないんだ。試合を振り出しに戻せるのは時間の問題だったはずで、前半では自軍にファンがブーイングを浴びせるほどの善戦をしながらも、結局は僕らの方が失意に暮れている」と決定力の差に落胆。

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 ローゼ監督は「私にとってはこの成長こそが重要であり、実際にレアル戦でチームがみせていたものは非常に素晴らしいものがあった」と述べ、シュレーダー競技部門取締役も「本来ならば結果として報われてよかったはず。それだけチャンスは十分あったし、誇らしくも思うよ。2試合で五確以上の戦いぶりを見せていたのだから」と前を向きつつ、「ただあのヴィニシウスの場面については、もう一度見直そうという考えが彼らはもてなかったのだろう」と審判団にチクリ。ローゼ監督も「少なくともいえるのは、この2試合でジャッジが我々向きに行われた事がなかったということだね。」と付け加えた。

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ライプツィヒに更なる追い討ち、クラブW杯出場を逃す

 ただもう1つ、ライプツィヒには失意に暮れる理由がある。今回のチャンピオンズリーグ16強敗退が意味するところ、それは今年の準々決勝進出を逃しただけでなく、2025年に開催されるクラブワールドカップへの出場権も逃した事にもあるのだ。32枠へと大幅に出場枠を拡大し開催される同大会では、欧州からはCL過去4年間の優勝クラブに加え、その4年間のCLランキングにより選定。そして各国から最大2クラブまでとの規定もあるため、今回の敗退によってライプツィヒはドルトムントを上回ることができず、つまりは来年のクラブワールドカップ出場も逃す結果となってしまったのである。ちなみに今回の大改革により高額な報奨金を手にできる同大会には、日本から浦和レッズ(日本)も出場権を獲得ずみ。開催は2025年6月15日から7月13日まで、合計63試合が開催される予定。

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失意のライプツィヒサポーターを、今度はドイツの交通網が追い討ち

 そんな失意に暮れながら、スペインのマドリードからドイツのライプツィヒへとこれから家路につくファンたちなのだが、ここでも三度追い討ちが待ち構えている。というのもちょうど金曜日にルフトハンザドイツ航空とドイツ鉄道がストライキを行うため、ちょうど帰国の交通手段を直撃。一部のファンは土曜日まで帰国をまたなくてはならず、そのためRBライプツィヒは急遽、10人から15人のサポーターをチームバスで帰国のサポートをする事を発表した。荷物を運ぶ必要もあるためこの人数が限界値であり、ドライバーの休憩を考慮してフランスでの途中休憩を挟み、到着するのは金曜夕方のみ。なおそれ以外の多くのライプツィヒサポーターは別の便に再予約している。

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