2024/03/06

レバークーゼン、国内二冠&EL制覇視野に。強力な援軍も間も無く到着

©︎IMAGO/Moritz Müller

バイエルンと大きな差、国内二冠&EL制覇も射程圏内

 これまで今シーズン公式戦34試合連続無敗を記録し、11連覇中のバイエルン・ミュンヘンに残り10試合時点で勝ち点差10と大きく突き放し、ドイツ杯でも多くの有力候補が姿を消す中4強入りを果たすなど、もがき苦しむドイツ王者を尻目に国内二冠に向けて勢いに乗って進撃するバイヤー・レバークーゼン。しかし彼らの野心は決してドイツ国内だけに留まるものではない。シャビ・アロンソ監督は「昨年は準決勝まで進出できたのは良かったと思う。しかし今年はさらに上を目指していきたい」と、16強進出を果たしたヨーロッパリーグ(EL)に向けても意気込みを語った。「ただ、一つ一つ着実に積み上げていくことが重要だ。特に最初の試合の入り方は重要な意味を持つことになる」

逆境を力に変えるアロンソ監督の手腕

 開幕から快進撃を続けてきたレバークーゼンだが、年明けに入って息切れするどころか、シャビ・アロンソ監督が強調するように「一つ一つを着実に積み上げ」、更なるパワーアップを図っている印象を受ける。

 前半戦では、好調なチームを維持し発展を目指していく一方で、インカピエ、スタニシッチ、アドリ、アンドリヒといった若手選手たちが実戦経験をあまり積めず、精神的にもフラストレーションを溜めていた。しかし、年明けのアジア杯/アフリカ杯参加という逆境を彼らにとってはチャンスと捉え、レバークーゼンは見事にバネに変えてみせた。年明け最初の7試合で不在となったタプソバ、コスヌ(共にアフリカ杯)、そしてパラシオス(負傷)の離脱というピンチをチャンスに変え、それぞれの選手たちがアピールに成功。「十分な選択肢があることは、それだけ難しい判断を迫られることになるが、監督としてこれ以上の贅沢な悩みもない」とアロンソ監督は語る。

©︎IMAGO/Team 2

三冠獲得に向けて、強力な援軍が間も無く到着

 そしてタイトル獲得に向けた重要な局面を前にして、レバークーゼンは間もなく更なるパワーアップを遂げることになりそうだ。

昨年12月はじめに大腿部を痛め、手術を受けたアルトゥールがチーム練習に復帰。「チーム練習に参加することができた。とても嬉しいよ。ブラジルからきてまだ1年目。ピッチに立てないことは精神的に辛いことだろうし、そんな彼の姿をまたピッチで目にできるのは本当に素晴らしい事。チーム全体も喜んでいる。3月終わりか4月はじめには復帰を願っているよ」と指揮官。レバークーゼンの飛躍を支える自慢の両サイド、グリマルドとフリンポンへの強力な控えとして、不測の事態にもこれで万全の備えを期したい。

さらに、アフリカ杯参加中に内転筋を負傷し、手術を受けたヴィクトル・ボニフェイスも「おそらく4月はじめには合流できるはず」とのこと。特に絶好調のレバークーゼンにあって、CFでは年明けまだ無得点という懸念事項があることからも、公式戦23試合で20得点と大活躍を見せていたナイジェリア代表FWの復帰は、非常に心強い追い風となるはずだ。

©︎IMAGO/Laci Perenyi

マインツ戦に続き、ケルン戦でも攻撃面での課題露呈

 レバークーゼンでは先日のケルン戦をはじめとして、特に攻撃面で問題を抱えており、結果2−0で勝利しても反省の言葉は尽きない。「数的不利だった時に少し固く相手ゴール前での焦りがあった。数的不利のケルンは最後まで自信をもって守っていた」とヨナタン・ターは回顧。グラニート・シャカも「数的優位からプレーが雑になりスピードも多く、チャンスらしいチャンスは作れなかった。前半終了間際にリードできたのは本当に助かった。決して今回の試合はいい戦いだったとはいえない」と述べ、隣でプレーしたロベルト・アンドリヒも「単純なミス、多くの判断ミスを繰り返し、あまり自信ももってプレーできていなかった」と語る。

 実際その前の同じく下位に低迷するマインツ戦でもチャンスの数は決して多くはなく、当初の華々しさより地味な勝利の印象が強いが、ただ相手が守りを極端に構える傾向であったこと、そしてケルンのピッチコンディションの悪さもありながら勝ち切ったとも言えるかもしれないが、それでもアロンソ監督の言葉通りにレバークーゼンとしては、こういった問題も1つ1つ改善し成長を重ねていきたいところ。

バイヤー 04 レヴァークーゼン バイヤー 04 レヴァークーゼンの最新ニュース