2024/03/17

「コヴァチ監督の性格終わってる」発言に、シュマッケ氏「クルーゼが人間性を語るなど正気か?」

©️IMAGO/Christian Schroedter

 マックス・クルーゼとVfLヴォルフスブルク。両者の関係は互いの道をわかって1年半たった今もなお、大きな溝が開かれたままとなっており、現在は現役生活にピリオドを打っている元ドイツ代表ではあるものの、自身のポッドキャストの中で元ブンデスリーガーのマルティン・ハルニクとの対談の中、改めてにこ・コヴァチ監督への恨み節を口にした。ひとまず両者のこれまでの経緯について、改めて振り返っていこう。

 2022年1月にブレーメン時代の指揮官フロリアン・コーフェルト監督からの声がけによって、当時はブンデス上位争いを展開中の1.FCウニオン・ベルリンから、VfLヴォルフスブルクへと移籍金500万ユーロで5年半ぶりに復帰していたベテランストライカーは、元々ピッチ外でも話題の方がむしろ先行していたこともあり、「まだここでは自分の仕事をやり残していた」場所へと帰還。契約は2023年までだが25試合の出場で1年延長される仕組みとなっていたものの、僅か半年後には事態は大きく変化する。

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 その夏から就任したニコ・コヴァチ監督からはなかなか出場機会が得られることはなく、歯に衣をきせる発言でしられるクルーゼは不満を公言。ただ構想外となった背景にはコーフェルト監督時代から体脂肪率の高さが大きな問題となっており、結局は9月おわりと11月はじめにともに大隊を負傷、満足にトレーニングも行えず、ヴォルフスブルクはまもなくして同選手との契約快勝を発表する。だがクルーゼにも言い分がないわけではない。コーフェルト監督時代の半年では14試合に出場して7得点をマークするなど「自分にとってトップレベルの成果」でチームの残留に貢献。加えて契約解消についてもサラリーの減額を受け入れての退団でもあるといわれていた。

 しかしながらそこから再起をかけ現役続行を希望するも、もはやかつての力を取り戻せないところまで追い込まれていたクルーゼは、今も心に傷を負っているようで、コヴァチ監督について「性格は終わってる」と辛辣に批判。「どんだけ非常識なんだか」と言葉を続けている。しかもそれはクルーゼだけではなく、他の選手のなかにも同様の考えをもっていた者もいたようで、ただここでその実名を挙げてしまうのところは、クルーゼ健在といったところか。「レナト・シュテっフェン、ルカ・ヴァルトシュミット、マクシミリアン・フィリップ、ヤニック・ゲルハルト」を列挙していったのだ。

©️IMAGO/Christian Schroedter

 確かにクルーゼが指摘するように、、シュッフェンは一足はやく2022年夏にFCルガーノに移籍、昨夏にはヴァルトシュミット(ケルンにレンタル)とフィリップ(フライブルク)も、今はチームを後にした・・・が、今もなお在籍中のゲルハルトにしてみれば、今回の爆弾発言はとんでもない流れ弾である。「まだ監督やってるんだろ?信じられないよ。10試合連続未勝利なんだぞ」とクルーゼ。だがこれに批判を展開したのが、当時は競技取締役だったイェルグ・シュマッケ氏。「彼が人間性について語るなど、正気か?言葉もないね。それにゲルハルトまで巻き込むなど」

 これにコヴァチ監督も同調し、「他人を巻き込むな」と批判し、むしろ「自分について話しているんだろう。あってはならない事なので口を挟むが、これはクラブにとっても選手にとっても何のためにもならない。シュマッケ氏の発言は的をいたものであり、私もまた同意するものだよ」とコメント。結局ゲルハルトは土曜のアウグスブルク戦にて出場停止のため、ある意味で難を逃れた格好ではあるのだが、しかしながら1−3とまたしても敗戦を喫し11戦連続未勝利、3連敗を喫したという事実は、いかに直近のボーフムとケルンが共に敗戦を喫して14位キープとはいえ、コヴァチ監督にとってまさに「何のためにもならない」1日となってしまった。

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