2024/04/17

【独紙キッカー】現役ブンデス最年長、長谷部誠が引退表明。夏からフランクフルトで転身

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 ブンデスリーガ史上5番目となる年齢までプレーし続けた日本が誇るレジェンドが、遂にこの夏をもって現役生活に終止符を打つことを決意した。水曜午後に行われた会見にて元日本代表主将は、40歳でスパイクを脱ぐことを発表。ただその後も引き続き、アイントラハト・フランクフルトにとどまる意向も示している。

 2014年に30歳という年齢でフランクフルトに加入した時、そこから自身にとって最も長く在籍するクラブになろうとは、自身でさえ思いもよらぬことだった。あれから10年の月日が経過し、40歳となった長谷部誠は本日水曜日に、この夏をもって引退することを明らかにしている。

長谷部「フランクフルトは第二の故郷」

 「22年間にわたるプロサッカー選手としての生活を経て、このたび現役生活にピリオドを打つときがきました。今回の決断は時間をかけて考えた結果であり、今が適切な時期だと感じています」とコメント。

 「長年にわたって自分自身がこれまでに経験してきたこと、そして達成できたことを改めて、僕は誇らしく振り返ることができます。特にアイントラハト・フランクフルトでは決して忘れることのできない、数多くの瞬間を経験してきました。来た時からホームのような温かさを感じ、いまは第二の故郷になったといえます。」

 そしてその後もフランクフルトでの時間は終わらない。日本代表として114試合に出場した元主将は、クラブ内で新たな役割が考えられており「夏から始まる、アイントラハトでの新しい役割を楽しみにしているところです」と長谷部。

30過ぎてなお進化!リベロとしてトッププレーヤーに

 1.FCニュルンベルクから経験豊富なミッドフィルダーとして、フランクフルトに移籍した長谷部は、その後にリベロとして新境地を見出し、選手としてカルト的なステータスを構築。またタイトルとしても2018年にドイツ杯、2022年にはヨーロッパリーグ優勝をも果たしており、またヴォルフスブルク時代には2009年にブンデスリーガ優勝も達成。

 先週末ではVfBシュツットガルト戦にて、40歳86日で先発出場しており、この伊藤洋輝との日本人対決によって、ブンデスリーガ史上5番目にプレーした年長選手へ。だが4位マンフレッド・ブルグスミュラー(40歳と141日)には来月までのシーズンではもはや届かない。

サッカー大国で「多くのプロ選手の鑑」となった長谷部誠

 「誠のキャリアはまさにプロ選手としての模範となるものであり、実際に彼は多くの選手にとっての模範となってきた選手だ。そのプロフェッショナルな姿勢と生活習慣によって、40歳となったいまもこれほどまでに高いレベルでサッカーをプレーすることができている」と、マルクス・クレーシェ競技取締役は賞賛。

 「今季をもって現役生活を終えるという彼の決断をリスペクトする。誠はここアイントラハト・フランクフルトに、多大なる功績を残してくれた。彼の長年に渡り培ってきたその経験を、これから若い選手たちにこのクラブで伝えていってくれることを大変に嬉しく思っている」と言葉を続けている。

 なお現役選手としての別れの場は5月18日、RBライプツィヒとのホーム最終戦で、温かな拍手が鳴り止まぬ中に立つ、長谷部誠の最後の勇姿を目にすることができるだろう。

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