2024/02/04

バイエルンの冬の策は、両サイドの強化

©︎IMAGO/Philippe Ruiz

 今冬にバイエルン・ミュンヘンはガラタサライから獲得したボエに加えて、前倒しする形でブライアン・サラゴサを迎え入れることに成功。これにより今冬はサイドの強化を図ることに成功したが、実際にはこれは決して一筋縄でいくような話ではなかった。確かにサラゴサとはこの夏に5年契約にて加入することが12月に発表されていたものの、ただドイツでは5年を超える契約は禁止されているため、単純に繰り上げるわけにはいかなかったのである。それでもセルゲ・ニャブリに続いて、キングスレイ・コマンもこれからしばらく離脱することが明らかとなり、背に腹はかえられぬバイエルンは半年あたり400万ユーロのレンタルという形で、所属先であるFCグラナダを説得することに成功。

 こ特にクラブ、そしてサラゴサ自身にとっても残留争いの最中に「移籍するということは、心苦しさもあった」と同選手はコメント。「でもどうかファンの皆さんには理解しており、僕にとってこれは絶好の機会であり、それを実現してくれたクラブにはとても感謝している」と言葉を続けており、さっそく週末のグラードバッハ戦から出場が期待される中「先発かどうかは監督次第。まずはデビュー戦を飾ってチームの助けとなり、素晴らしい選手たちから多くを吸収していきたい」と意気込みをみせた。

©︎IMAGO/MIS

デイヴィースの復活を目指す

 その一方で同じく特別な思いをもって週末の試合を迎えるサイドアタッカーがいる。2020年にセンセーショナルなブレイクを果たし、ティーンエイジャーながらいきなり欧州三冠を達成した、アルフォンソ・デイヴィースだ。いまはまさにその真逆、不振の状態に陥っており、例えば先日のブレーメン戦では守備面で致命的なミスを犯し、攻撃面でもパフォーマンスは低調で、自慢のフルスピードでのクロスもあまりみられない。

 水曜の試合で先発から外したトゥヘル監督は不振に首を傾げつつ「彼は繊細な人間で自己批判的であり、周りの檄が返って邪魔いなることもある。サポートが必要だ」とコメント。代わりにプレーしたゲレイロが得点を挙げる活躍をみせる中でも、「よく話し合って、たとえ絶好調ではなくてもトライさせていく。迷ったときでも我々が信頼し続け、そしてプレー面の改善にむけて一緒に取り組むことが、彼にとって何よりの助けとなるはずだ」と語っている。「そこで我々は余り彼にサイドチェンジをさせないよう、CMFとウィングとのトライアングルでの突破を目指してるんだ。あと対人戦で勝利し更に前進することだよ」

 

©︎IMAGO/Sven Simon

取締役会の自由裁量が2倍に拡大

 なおキッカーが得た情報によればバイエルン・ミュンヘンの取締役は、これまで2500万ユーロを超える金額での獲得には同会からの承認を必要としていたものの、それが2倍となる5000万ユーロまで取締役会による裁量によって決定可能とするよう再定義した模様。例えばサラゴサを例にとると移籍金額は1300万ユーロ、半年のレンタルのため300〜500万ユーロが追加され、また5年契約の中での年俸は400万ユーロ。つまりは3600万〜3800万ユーロと計算されるため、承認を必要としていた。

バイエルン・ミュンヘン バイエルン・ミュンヘンの最新ニュース