レバークーゼンが「優勝を夢物語にしない」ため必要なこと

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　本日の『今日のブンデスリーガ』は、歴史的強さでリーグ首位に立つバイヤー・レバークーゼンの現状と、これから迎える不安材料について列記。特に昨季にも経験した後半戦での失速は大きな懸念材料であることは明らかであり、様々な理由での離脱選手や、負傷明けの選手、そして過密日程の影響など、シャビ・アロンソ監督の前にはかず多くの難題が待ち構えている。

レバークーゼン：絶好調も忍び寄る落とし穴の影

　バイヤー・レバークーゼンは前半戦１７試合を経過した時点で、勝ち点４５、得失点差は４７：１２と、まさに卓越した数字を残すことに成功した。これはブンデス史上４番目という好成績であり、これに続くのが２０１４／１５シーズンに最高の成績（４１：４）を収めていたバイエルン・ミュンヘンである。また勝ち点数をみてもバイエルンの２０１３／１４シーズン（４７）、２０１５／１６シーズン（４６）に続く好成績だ。ただ前半戦での優勝がタイトルを保証するものではないことは、レバークーゼンも２００１／０２シーズン（ドルトムント優勝）と２００９／１０シーズン（バイエルン）で経験済み。これまで無敗というのも２００９／１０シーズンや２０１６／１７シーズンのホッフェンハイムなど、いずれも４位で終わったことでも後半戦での戦い方の重要性が窺い知れるというもの。しかもバイエルンは勝ち点４１ながらウニオン戦は延期となっており、仮に勝利をおさめるとレバークーゼンとの勝ち点差はわずか１のみという大接戦なのである。

アフリカ杯とボニフェイス長期離脱の影響

　そんな状況でレバークーゼンでは主力センターバックの２人、エドモンド・タプソバとオディロン・コスヌがアフリカ杯不在。しかも後半戦初戦でＲＢライプツィヒ戦が控えるため前節では、守備の要ヨナタン・ターを敢えてベンチスタートとする苦しい決断を強いられた。結果的に無事に功を奏したとはいえ、それでも引き続き出場停止の危機にあることには変わりなく、守備陣の苦しい対応に追われているところ。また攻撃陣でも大黒柱ヴィクトル・ボニフェイスが参加中だったナイジェリア代表にて負傷。４月まで離脱に入ることが明らかとなってしまった。

ミヤトヴィッチ獲得ならず、そのダメージは？

　そんな中でレバークーゼンが関心を示していたのが、セルビア１部レッドスター・ベオグラードで今季８億点をマークするなど、ブレイクをみせている、ヨヴァン・ミヤトヴィッチである。またクラブ間交渉は残されているとはいえ、どうやら選手側はマンチェスター・シティ入りを決断。空振りに終わってしまったようだが、果たしてこのことがレバークーゼンに与えるダメージはいかほどか？前述のようにレバークーゼンで求められているのはあくまで即戦力であり、獲得見込みのマンＣも武者修行のためレンタル濃厚とみられる状況など、キッカーが得た情報ではレバークーゼン首脳陣はオファーさえも提示しなかったようだ

優勝争いのためにはＦＷ補強は必須

　攻撃陣の対応に追われることになる、アロンソ監督は「フロゼクやアドリ」といった既存の戦力の名前を挙げているが、まだＣＦにはパトリック・シックが控えているとはいえ最近まで１年間離脱していたことや、仮に再離脱の恐れがなくとも先日のアウグスブルク戦のようにまだ本調子にない日も今後経験していくことにはるだろう。「これから試合を重ねていくことで、徐々に良くなっていくと思うけどハードだったね」と試合後にコメント。とりわけこれから再び待ち受ける、過密日程をどう乗り越えていくかは大きな課題だ。昨シーズンでは当時の代役候補サルダル・アズムンが期待に応えきれず失速した経験もあるだけに、まだ今冬の移籍市場で動きにでる可能性はある。別の言い方をするならば、別の選択肢がなくてはタイトル獲得の夢を追いかけることは非常に厳しいといわざるをえない。

パトリック・シック「優勝は夢物語ではない」

　パトリック・シックは改めてアウグスブルク戦について「厳しい試合だったが、我慢してチャンスを作り、最後の瞬間まで得点できると信じていた。これらは重要な勝ち点3だった。そして大きな一歩だ」と胸を張り、「タイトル獲得は決して夢物語などではない」と強調。「現時点でいえば、僕たちはすべての大会で非常に良いポジションにつけることができており、当然のことながら僕らはタイトル獲得を目指して戦っているよ。ただそれをどうやって果たしていくかを口にすることは難しいけれどね、それでも何かを達成したいなら目の前の試合に勝つこと。それをこれまで続けてこれていること自体が重要なことだと思うんだ」と語った。「これから４試合が極めて重要になってくるだろう。ここを乗り越えられれば安定期に入れるはずだ。自分たちの力を信じているし、自信をもった僕たちは相手にとっても厄介な存在だからね」