2023/12/16

CLからみた、ブンデス前半戦上位争い

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 今日1日ブンデスリーガで起こったことを、わかりやすくまとめた『ひとめでわかる、今日のブンデスリーガ』。12月14日のテーマは、チャンピオンズリーグからみるブンデスリーガ前半戦です。

 水曜日に終了したチャンピオンズリーグGLの結果、ブンデスリーガからはバイエルン・ミュンヘンとボルシア・ドルトムントが首位通過、さらにRBライプツィヒも2位で突破を果たしました。昨季も上記3クラブに加え、EL王者としてブンデス5枠目登場のフランクフルトが突破していたことからも、2年連続で順調な戦いをみせたことになります。逆にいえば、ウニオン・ベルリンだけが越冬に失敗した唯一のクラブということに。ちなみに今季ブンデス首位を走るレバークーゼンはヨーロッパリーグでも首位突破を確定。ドイツ杯含めて3大会での無敗を継続中。チケット販売や会員数増加など、驚異的な飛躍が人気獲得にもつながっています。

ウニオン:CLイヤーから、半年で出直し

 昨季ウニオンは地域密着型の小兵ながら、わずか5年間でチャンピオンズリーグの舞台へと飛躍するという、同じ旧東ドイツのRBライプツィヒがみせた飛躍とは、全く異なる形でクラブ史上初の欧州イヤーを迎えました。しかし大舞台に向けて行ったいつにないビッグネームたちの補強(ドイツ代表経験あるフォランド、ゴセンス、イタリア代表経験あるボヌッチなど)は実を結ぶことなく、肝心のリーグ戦でも残留争いを展開しドイツ杯では敗退。これまで支えてきたフィッシャー監督は途中で退任となり、またCLではチームは奮闘をみせつつもツキにも見放されて最下位。これからビェリツァ新監督と再びブンデスリーガ生き残りをかけた戦いに向け、出直しを図ります。

ドルトムント:浮き沈みの激しさを改めて露呈

 リーグ戦では週末の試合で敗れてCL出場圏外の5位、さらに先日のドイツ杯では3回戦敗退と国内戦での苦戦が続くなか、パリSG、ACミラン、ニューカッスルと同組となった『死の組』で首位突破を達成。特にそれを支えた1人が国内でなかなか勝ちきれないクラブと同様、今季苦戦が続くニクラス・ズーレであり、GKコーベルが交わされエムバペが無人のゴールにシュートをを辛うじてクリア。また週末には数的不利という状況下で一時は同点とするゴールを決めるなど、チームと共に気迫のこもったパフォーマンスをみせました。あとはこの勢いに乗り残る今季2試合のリーグ戦で、少しでも順位表で良い位置につけて、ユーロイヤーとなる2024年を迎えたいところです。

バイエルン:フランクフルト戦での大敗も安堵の勝利

 バイエルンにとっては週末に1−5と思わぬ大敗を喫した、フランクフルト戦での傷を癒すマンチェスター・ユナイテッド戦での勝利となりました。ドルトムントと同様にリーグ戦で首位になく、またドイツ杯でも姿を消すなど、今季なにか今1つの印象を残しているようにもみえますが、実はバイエルンがリーグ戦で黒星を喫したのはこの大敗が初。チャンピオンズリーグのGLでは5勝1分と改めてその強さをみせつけるなど、前回に大敗を喫して退任に追い込まれたニコ・コヴァチ監督時代とは、状況が異なるというのが実際のところです。

 しかしながらこの夏の移籍市場閉幕時点で、トゥヘル監督が選手層の薄さを嘆いていたように、この冬の移籍市場ではおそらくディフェンダーを1人ないし2人(ジローナのアルナウなど浮上)、そして可能であればボランチの獲得も目指したいではありますが、ただまずはリーグ戦残り2試合が控えます。特に今回のマンチェスター・ユナイテッド戦では、キングスレイ・コマンとヌゼア・マズラウイが負傷離脱。さらにセルゲ・ニャブリも離脱中という中で、トゥヘル監督はこれまでの守備陣と中盤に加え、攻撃陣でもその対応を追われることになりました。

【この日に伝えられた、主な移籍情報】

1)中盤補強を視野に入れるフランクフルトが、マンチェスター・ユナイテッドで出場機会に恵まれていない、ドニー・ファン・デ・ベークのレンタルでの獲得を模索。また以前にも報じられていたブンデス2部ニュルンベルクのドイツU21代表ナサニエル・ブラウン(20:左SB)、FWのラファウ・ドゥロシンミ(20:チェコ1部ヴィクトリア・プルゼニ)も候補として浮上中。

2)フラム移籍から再びドイツ代表に定期的に召集されるなど、風向きが変わってきたベルント・レノが2027年まで契約を更新。さらに1年間の延長オプションも付随しています。

3)ヴェルダー・ブレーメンは23歳のオーストリア代表MF、ロマーノ・シュミットとの契約を更新したと発表しました。今季ここまでブンデス14試合に出場(1得点1アシスト)している同選手との契約に関する詳細は、現時点では特にあかされていません。

【この日に伝えられた、主な負傷情報】

バイエルン:コマン(右ふくらはぎの筋損傷)、マズラウイ(左ふくらはぎの筋束の断裂)

シュツットガルト:アントン(風邪のため出場が危惧)

グラードバッハ:コネ(前節を筋肉系の負傷欠場も復調)チュワンチャーラ(風邪から部分的チーム練習参加まで回復)

ブレーメン:ツェッタラー(肩負傷も週末出場見込み)、ケイタ(回復度合いの数値化は難しい。展開みてベンチからいけるか見極める)

ホッフェンハイム:ベブー(膝の問題、復帰期待も疑問視)、他にも病気の選手がいる(ユストヴァン、サマッセク、フォクト)

アウグスブルク:ベリョ(足首負傷で部分的参加)、イアゴ(大腿筋負傷で個別調整)、ミヘル(体調不良から回復済み)

ハイデンハイム:ブッシュ(前節体調不良で欠場)、トラオレ:股関節負傷もブッシュ離脱で前節プレーするも、結局途中交代、マロニー:足首外側側副靱帯損傷(3選手とも今節復帰に希望)

フライブルク:リーンハルト(2日前から内転筋を負傷)

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