2023/12/28

高額収入ランク、タイトルラッシュ…、中東の風が吹き荒れたサッカー界

©︎picture Alliance / ZUMAPRESS.com

 ブンデスリーガでは特に年末において、新たな投資家誘致を目指すリーグ側と、そしてそれに反発するファン側との対立構造が大いに話題となり、また先日にはスーパーリーグ構想をめぐる裁判で改めてクラブにおける収入格差の問題などに焦点が集まる年度末となりました。特に中東の風はサッカー界ではこの1年で勢いを増しており、選手たちの動向のみならず、クラブシーンにおいても特にプレミアリーグでその飛躍が見受けられています。

フォーブス紙の収入ランク上位3位をサッカー選手が独占

 カタールワールドカップからこの1年、2023年度のサッカー界はまさにアラブマネーが席巻する1年となったが、フォーブス紙によるスポーツ選手の高額収入ランキングにおいても、サッカー選手が上位を独占。1位はその中東サウジアラビアのクラブに所属する選手、クリスチアーノ・ロナウドであり総額約1億2600万ユーロを稼いだとのこと。

カタールW杯で対戦した元同僚2人も

 2位と3位はカタールからの支援を受けるパリ・サンジェルマンで、1年前にW杯決勝で対戦したキリアン・エムバペ(約1億1100万ユーロ)を、サウジアラビアの観光大使も務める現MLSインテル・マイアミ所属のリオネル・メッシが抑えて2位となった(約1億2,000万ユーロ)。

そのほかのトップ10

 なお4位以下はレブロン・ジェームス (バスケットボール-1億1000万ユーロ)、カネロ・アルバレス (ボクシング-1億100万ユーロ)、ダスティン・ジョンソン (ゴルフ-9900万ユーロ)、フィル・ミケルソン(ゴルフ-9800万ユーロ)、ステフィン・カリー (バスケットボール-9300万ユーロ)、ロジャー・フェデラー(テニス、引退-8800万ユーロ)、ケビン・デュラント (バスケットボール-8200万ユーロ)。

プレミアリーグのクラブシーンでも席巻

 また2023年度をクラブシーンで席巻したのも、たとえば残留争いから今季一躍CLの舞台に歩みを進めたニューカッスルや、アブダビからの支援を受け次々にタイトルを重ねていったマンチェスター・シティであり、先日にはクラブワールドカップにて南米代表、フルミネンセを4−0で下しタイトルラッシュに花を添えたところ。ちなみに1年間での5度目のタイトルはプレミアリーグ記録だ。

記録的タイトルラッシュも、意欲的なペップ

 これまでスカイブルーズでプレミア優勝4回(17/18、18/19、20/21、21/22)、リーグカップも4回(17/18、18/19、19/20、20/21)、コミュニティシールドで2回(18/19、19/20)、FAカップで1回(18/19)制しているペップ・グアルディオラ監督は、年度末最後の一戦を前にした会見で「バルサで六冠を達成したときにも、サッカーファンは勝てば勝つほど失敗する姿を求めている」とコメント。「勝てなくなり疑心暗鬼に駆られる時ができても、大丈夫。続けていくことだ。あとは結果をみるだけだよ」と言葉を続けた。

主な移籍情報

バルセロナ:既報通りヴィトール・ロケのFCバルセロナ移籍が明らかとなった。若干18歳ながらブラジル1部アスレチコ・パラナエンセで公式戦45試合で21ゴール8アシストという記録を残した、2023年3月はモロッコ戦にてブラジルA代表デビューも果たした期待の逸材の移籍金は3,100万ユーロになるとみられ、さらに成果によってボーナスが追加される仕組みとなる模様

ライプツィヒ:RBライプツィヒは既報通り、エルジフ・エルマスをSSCナポリから獲得したことを発表した。北マケドニア代表MFは新天地と2028年までの契約を締結。9年ぶりに移籍したエミル・フォルスベリの穴埋め役が期待されている。なおキッカーが得た情報によれば2025年まで契約を残していたナポリは、移籍金としてライプツィヒからおよそ2300万ユーロを手にする模様。

北マケドニア:ちなみにエルマスにもう1つ、今度は代表からの朗報が届いた。北マケドニア代表はブラゴヤ・ミレフスキ監督との契約を更新。米国、カナダ、メキシコで開催される2026年ワールドカップの予選サイクル終了まで新たに設定されているという。

ライプツィヒ:その一方でRBライプツィヒではイライクス・モリバについて、今冬の移籍市場における退団が迫っているところであり、20歳のMFはスペイン1部のヘタフェCFからの関心を受けているところ。モリバはマルコ・ローゼ監督の構想からすでに外れており、スペインメディアによれば現在ヘタフェと選手側は「現在、交渉を進めている段階にある」という。

ギリシャ1部:パナシナイコス・アテネがなんとイワン・ヨバノビッチ監督の解任を発表。そしてその代わりに就任したのが何と、トルコのレジェンド指揮官ファティ・テリム監督!70歳の名将とは2025年夏までの契約を締結している。首位PAOKサロニカではラズバン・ルチェスク監督と2027年夏まで延長。

Bundesliga Bundesligaの最新ニュース